誰かを探して
眩暈を起こしそうな
甘い薫りのなかで
私は腕を伸ばす
指先が届きそうで
届かない僅かな距離
限界に行き着いても
あてもなく求め続ける
永遠さえも見えない
時代の波のなかで
私はずっと求め続ける
久遠の果てに
出会う誰かを
囁きに似た音が
無に慣れた耳を打つ
空を仰ぎ 腕をひろげ
私は惑星を抱きしめる
怖いくらい真青な空が
泣きたくなる瞳を奪う
私だけが持つ理由を
ここに在る理由を
教えてくれるはずの
誰かを待ち続けて
私は微睡む
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