蒼月
蒼い空に浮かぶ
真白き月
儚く脆い硝子のように
細く浮かぶ
青白き月
空が緩やかな闇に沈むまで
そのほのかな光の中で
蒼く冷たく
輝く月
空の蒼さを透過する
何物にも穢されぬ月は
今夜も静かに
世界を見守る
夜の世界の番人は
眠ることなく
儚い光と共に
沈黙を守り続け
その蒼き月は
闇の内部に棲んでいる
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