透明な鎖

 

 

何処かもわからぬ

色彩のない空間で

私は見えない鎖に囚われて

 

その透明な枷は

それでも

その確かなチカラで私を絡め取る

 

此処が私のいるべき場所なの?

私は何処にも行かなくていいの?

 

この足で歩き出すことなく

この瞳で彩を映すこともなく

 

私はこの寂しい場所で

ただ自らが朽ちてゆくのを待つ

 

引き千切るほどのチカラもなくて

誰かを待つほどの希望もなくて

 

動けば動くほど

きつく絡め取られ

いつしかその枷は

私と一体となる

 

背中に在るちいさな翼は

いつまでたっても

何の役にも立たぬ

ただの飾り物

 

私の身を飾るのは

役立たずな翼と

透明な鎖

 

 

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