蒼竜の巫女

〜序章〜

蒼い蒼い世界の底。

ゆらゆら揺れるこの世界は、
儚く脆い私のよう。

この湖は竜神の護る場所。

ヒトを護るために、
力ある竜王と、
力ある巫女が住まう場所。

けれど、私は。

「蒼竜の巫女」と呼ばれるようになって百年。
けれど、私は、一度だって蒼竜様の助けになったことはない。

私は、何のためにここにいるのだろう?

蒼い蒼い世界の底で、
私は自分を見失う。

百年の歳月も、
私を救いはしないのに―――。


     一章



SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送